トレーダー数600万人を誇る海外取引所eToro(イートロ)が提供する「コピートレード」について解説をします。
「そもそもコピートレード取引ってなに?」という疑問から、実際の取引方法、使い方まで「コピートレード」に関する情報をまとめたページです。ではさっそく解説を始めていきましょう。
eToroのコピートレードって何?
取引を始めたばかりの人は、いつ何を取引をすればいいのかわからないですよね。なんとなくここかなと思って取引をして、大損してしまったという話は珍しくありません。
仮想通貨に詳しい誰かが「ここはいいよと教えてくれればな」と思ったことはありませんか?そんな時に利用すべきなのがこのコピートレードです。
コピートレードとは、実際にeToroで取引を行っているトレーダーの動向をリアルタイムでチェックし、その取引をコピーできる仕組みです。
eToroには「CopyTrader」という機能がありますが、ここで利用者はトレーダーを検索、フォロー、取引のコピーを行えます。
ここでいうコピーとは、他のトレーダーが行っている取引をそっくりそのまま行うというものです。
コピー中のトレーダーがある銘柄を買えば、ユーザーも同じ銘柄を買います。トレーダーがある銘柄を売れば、ユーザーも同じ銘柄を売ります。つまり自動売買機能とも言えます。
これがコピートレードの仕組みです。それでは具体的にどのようにコピートレードを行うか見ていきましょう。
取引方法の解説
コピートレードで最も重要なのは、リターンを生んでくれそうな有力なトレーダーや、自分に合った投資スタイルを持っているトレーダーを探すことです。
画像つきでわかりやすく説明しているので、ぜひ以下の手順を参考にして下さい。
コピートレードを開始するには、まずeToroにログインをして、左のメニューから「Copy People」を選択します。
するとコピートレードのページに移ります。このトップページでは、eToroおすすめトレーダーがカテゴリで分けられています。
「エディターおすすめ」や「トップ投資家」というように様々なカテゴリーが用意されているので、ここで手っ取り早くコピーしたいトレーダーを見つけるのもいいかましれません。
ちなみに上のメニューでは検索の絞り込みが設定できます。
- ①People From:国籍でトレーダーを検索します。
- ②Who Invest In:どの市場に投資を行っているかでトレーダーを検索します。※1
- ③Gain At Least:リターンの最低額でトレーダーを検索します。※2
- ④During:取引が行われた期間でトレーダーを検索します。※3
- ⑤Advanced Search:詳細設定を行えます。
※1 eToroでは、仮想通貨の他にも様々な金融商品を扱っています。ここでは仮想通貨「Crypto」を選択しましょう。
※2 最低でもリターンが15%欲しいというように数値を入力します。
※3 過去2年まで選択可能です。
検索内容を設定し「Go!」をクリックすると、絞り込んだトレーダーの一覧が表示されます。
またAdvanced Searchではさらに詳細な絞り込みが行えるので、「このようなトレーダーがいたらコピーしたい」というものがあればぜひこの機能を利用しましょう。
- ①Time Period:取引が行われた期間でトレーダーを検索します。
- ②Status:「認証されている」もしくは「人気の投資家」を選択できます。
- ③Country:国籍でトレーダーを検索します。
- ④Name&picture:名前、写真を挙げているトレーダーを検索します。
- ⑤Copiers:コピーされている数でトレーダーを検索します。※1
- ⑥Copiers change:過去1週間におけるコピーされている数の増減でトレーダーを検索します。※2
- ⑦Who Invest In:どの市場に投資を行っているかでトレーダーを検索します。※3
- ⑧Return:リターンの%でトレーダーを検索します。
- ⑨Profitable months:1年における利益があった月の数でトレーダーを検索します。※4
- ⑩Profitable trades:取引の勝率でトレーダーを検索します。
※1 例えばここで最低100と設定すると、100人以上がコピーしているトレーダーが検索されます。
※2 %が高いほど、トレーダーに対するコピーが増えていることを意味します。
※3 eToroでは、仮想通貨の他にも様々な金融商品を扱っています。ここでは仮想通貨「Crypto」を選択しましょう。
※4 例えば1年で少なくとも7か月は利益を出しているトレーダーを探すとすると、7か月/12か月(1年)=58%と入力、もしくは「Medium」を選択します。
- ⑪Risk Score:リスクの取り方でトレーダーを検索します。※5
- ⑫Daily Drawdown:一日でどれほどの損失を出したことがあるかでトレーダーを検索します。※6
- ⑬Weekly Drawdown:一週間でどれほどの損失を出したことがあるかでトレーダーを検索します。※7
- ⑭Allocation:どの金融商品にどれぐらいの取引を行っているかでトレーダーを検索します。※8
- ⑮Average Trade Size:取引においてどのぐらいの資産を使っているかでトレーダーを検索します。※9
- ⑯Exposure:取引においてどのぐらいの資産を使っているかでトレーダーを検索します。※10
- ⑰Active weeks:どのくらい取引を行っているか週単位でトレーダーを検索します。※11
- ⑱Trades:一週間に行った取引回数でトレーダーを検索します。
※5 レベルを1-10で選択でき、数が小さいほど安全志向で、大きくなるほどリスクを愛好するトレーダーとなります。
※6 %を低く設定するほど一日で出した損失が少ないトレーダーを検索できます。
※7 %を低く設定するほど一週間で出した損失が少ないトレーダーを検索できます。
※8 eToroは金融商品が多く、トレーダーは様々な金融商品に投資しています。そのため仮想通貨の取引に資産の50%使っているというような検索をすることで、目的の金融商品を取引しているトレーダーが探しやすくなります。
※9 ここで設定する数値が高くなるほど、一回の取引に投入する金額が高いリスクテイカーが検索されます。
※10 Average Trade Sizeに対し、Exposureでは現在のポジションも反映されています。
※11 計算は1年間で行われるので最大は52週間です
検索を行うと上の画像のようにトレーダーが一覧で表示されます。設定した検索内容は上のメニューに表示され、変更も可能です。
それでは各トレーダーの情報を見ていきましょう。①名前、顔写真、②リターンの%、③リスクスコア、④コピー数とここ一週間の勝率が紹介されています。試しにこのAlexさんをクリックしてみます。
すると上の画像のようなグラフと数字が表示されます。
①は各月のリターンをグラフ化したもので、緑はプラス、赤はマイナスとなっています。その下の数字はリターンを数値化したものです。
2017年は1月を除いて全てプラスです。合計で66.73%のリターンと、もしこの一年間Alexさんをコピーしていたらと思うとコピートレードの凄さがわかります。
②はリスクスコアを表しています。リスクスコアとは1-10のランクで分けられるリスクの高さを表すもので、このグラフが高いと取引にリスクが伴いやすいといったものになります。
下の③はどれほど損失を出したかを表すもので、年月日の単位で見ることができます。
上の横グラフでは、トレーダーがeToroでどの金融商品に出資しているかを見ることができます。
84%が株で24%が仮想通貨とありますが、このトレーダーをコピーすると株を購入すること可能性も出てきます。
仮想通貨のコピートレードを行いたいという人は、この横グラフをしっかり確認しておきましょう。
各トレーダーの画面右上には「Copy」というボタンがあります。その隣にはチェックマークがあり、トレーダーを「Watchlist」に追加することができます。
Watchlistはトップページのメニュー左にあり、そこをクリックすると追加したトレーダーが一覧に表示されます。ブックマークのようなものですね。
トレーダーの画面右上にある「Copy」をクリックすると上の画像が表示されます。
①ここでは、ユーザーはまず投資額を設定しますが、ここでコピートレードの仕組みに少し説明を加えたいと思います。
例えば、コピーしたトレーダーが100万ドル儲け、リターンでいえば10%の利益を出すとします。
この時ユーザーも同様に100万ドル儲かるかといえばそうではなく、あらかじめ設定した資産をもとに利益が計算されます。
ユーザーが「100ドル」と投資額を選択していた場合、コピーしたトレーダーのリターン10%をもとに計算されるので、ユーザーは「100ドルX10%=10ドル」の利益ということになります。
ちなみに価格の下に「Avg. copied trade size $2.28」といものがあは100ドルを投資した時、1回の取引で平均して2.28ドル利益を得ることができるという意味です。
もちろんそれ以上だったり、それ以下だったりもしますが、目安として確認しておきましょう。
またeToroは、一定額の損失が出るとコピーをストップするといった機能も設定できます。②「Edit」で設定できるのでリスク回避のためぜひ設定しておきましょう。
「Copy」をクリックするとコピートレードの完了です!
コピーするトレーダーの見つけ方
コピートレードで重要なのは、リターンを生んでくれそうな有力なトレーダーや、自分に合った投資スタイルを持っているトレーダーを探すことです。
しかし始めは、誰がそのようなトレーダーかわからないと思います。
そこで、ここではコピートレードにおけるトレーダーの見つけ方を紹介したいと思います。
- トレーダーの取引経験
- 「Risk Score」と「Drawdown」
- リターンや勝率が高すぎない
- 投資している商品が多すぎない
- コピー総数が高すぎない
トレーダーの取引経験
トレーダーの取引経験は、有力トレーダーを見つける重要な要素です。
コピートレードを始めるときに、最も目が行きやすいのはやっぱりリターンですよね。
しかし、だからといってリターンで検索をかけコピーするのは危険です。なぜならその中に数回のラッキーで大きな利益を得た初心者トレーダーもいるからです。
取引は長ければ長いほど取引を理解することも多いです。ここでは少なくとも1年は取引を行っているトレーダーを探しましょう。
「Risk Score」と「Drawdown」
「Risk Score」と「Drawdown」はコピートレードにおいて重要な数値です。
リスクスコアが高いトレーダーはリスクを恐れないので危険です。またドローダウンが高いと、これまた損失を出しやすいトレーダーを表しています。
この2つの数値をトレーダーを選ぶときに特に気をつけましょう。この数値が10%以上の場合は、まずリスクが高いといえます。
リターンが高すぎない
リターンが高いのはもちろんいいことです。しかしそれが高すぎるとかえって危険です。
時折、短い期間で恐ろしいほどのリターンを得ているトレーダーがいますが、これはほとんど運といえることが多いです。
もしくは、大きなリスクを負ってたまたま利益を得たということも考えられ、通常は2度も3度もつづきません。
リターンでトレーダーを決める場合は、月々に一定の利益を上げているトレーダーを選びましょう。
投資している商品が多すぎない
eToroでは様々な金融商品が取り扱われているので、多くの商品を抱えているといったトレーダーが多いです。
一方、プロのトレーダーは、得意分野を一つか二つに絞るといわれています。
そのため取引を絞っているトレーダーは有力な可能性があるので、トレーダーのポートフォリオで取引商品の数をぜひ確認しておきましょう。
コピー総数が高すぎない
リターンと共に最も注目されがちなのが、トレーダーのコピーされている数です。
何かみんなにコピーされているから、すごいトレーダーなのではないかと思ってしまいますが、このコピー数は不本意に増えやすいといった性質があります。
上のトレーダーは、コピーされている数は多いですが98%という大きな損失を出しています。
コピーされている数が多いからといって、このトレーダーを選んでしまうと、結局多くの損失を出してしまうことにもなります。
このようにトレーダーを探す場合は、コピーの数にとらわれず、投資期間や数値で判断しましょう。
コピートレードのまとめ
eToroのコピートレードについて解説してきました。
なかなか他の取引所には見られないサービスで、使いようによっては大きな利益を上げることができます。
使い方も一見複雑ですが、数値やグラフの見方さえわかれば至ってシンプルです。
上にコピーするトレーダーの探し方も紹介しているので、ぜひそれを参考にeToroでコピートレードを始められてはいかがでしょうか。