ここでは、Dapps(ダップス)の定義から仕組み、メリットやデメリットまでありとあらゆる情報をまとめています。
ダップスって何という方から、何となくわかるけどもっと知りたいという方。この記事を読むとDappsが何か簡単にわかるはずです!
Dapps(ダップス)とは?
Dapps(ダップス)とは?
Dapps(ダップス)とは、分散型アプリケーション(Decentralized Apps)の略称で、ブロックチェーン技術を使った非中央集権(特定の管理者がいない)アプリのことをいいます。
ダップスの開発は、イーサリアムを代表とする「スマートコントラクト」を採用した通貨で行われます。
ブロックチェーンとは?
ブロックチェーン技術とは、仮想通貨の中核となる「取引データ技術」のことです。
取引履歴を「トランザクション」、複数のトランザクションをまとめたものを「ブロック」、そしてブロックが連なるように保存された状態が「ブロックチェーン」といいます。
複数のユーザーで、分散して管理し合っているシステムから日本語で「分散型取引台帳」とも呼ばれ、その仕組みから改ざんが不可能とされています
スマートコントラクトとは?
スマートコントラクトを簡単に言うと「契約の自動化」です。つまり、取引全体の流れを自動化させるシステムをいいます。
スマートコントラクトを採用している通貨は、イーサリアムの他にLisk(リスク)NEO(ネオ)Qtum(クアンタム)など意外と多くあり、その中でも取引量が多いイーサリアムで、多くのDappsが開発されています。
Dapps(ダップス)の定義
Dappsに投資するVC(ベンチャーキャピタル)ファンドのCEOである David Johnston 氏によれば、以下の条件を満たすものをいいます。
- アプリケーションがオープンソースで、オペレーションが自動で行われるもの
- ブロックチェーンを利用して中央主体のコントロールを持たないもの
- 流通可能なトークン(通貨)を持ち、アプリ利用の際にトークンを利用するもの
- 参加者にはそのトークンによって報酬が支払われるもの
- ユーザーの合意のもとで改善していくもの
Dapps(ダップス)のメリット
ダップスダップスとうるさいですが何がそんなに良いのでしょうか。
ここでは、Dappsにどのようなメリットがあるのかを説明していきます。
中央管理者が存在しない
中央管理者が存在しないというのはDapps最大の特徴であり、最大のメリットでもあります。
今までのアプリケーションやサービスは、信頼性や安定性がすべて中央管理者に依存している状態でした。
そのため、中央管理者が破綻したり、ハッキングなどの被害を受けるとサービスが停止するなどの事態に発展してしまいます。
しかしDappsは不特定多数の参加者によって維持、管理されてるためその心配はありません。
しかも参加者は、Dappsの運用に参加した報酬としてDapps内で使用されているトークン(通貨)を報酬として得ることができます。
つまりトークンの価値がシステムの信頼性を担保するということです。価値が上がれば上がるほど参加者の利益も増えるので、提供しているサービスの品質が高くなります。
そのため、参加者はサービスをより良いものにしようと改善を重ねていき、それによってトークンの価値が向上するという好循環が期待できます。
すべての取引に透明性がある
基本的にブロックチェーンでは、取引履歴(トランザクション)を誰でも閲覧でき、かつ改ざんができないシステムとなっているので、例えば、ゲームのガチャの確立を操作するといった不正がありません。
それゆえ、公平さが保たれておりユーザーは不信感を抱くことなくサービスに参加できます。
応用範囲が広い
Dappsは応用範囲がとても広く、様々なシステムに使うことができます。
例を挙げれば、仮想通貨もDappsの1つとされています。
仮想通貨はブロックチェーンを使用した「分散型の決済システム」としての役割を果たしていますよね。
他にもDappsを活用したサービスはありますが、次でデメリットを紹介した後ご説明したいと思います。。
Dapps(ダップス)のデメリット
新しい技術としてメリットばかり注目されがちですが、もちろんデメリットもあります。
スケーラビリティ問題
Dappsはブロックチェーン技術を使用しているので、「スケーラビリティ問題」が一番の懸念とされています。
スケーラビリティ問題とは、ブロックサイズの制限によりトランザクションデータがブロックに収まらず、処理に時間がかかる現象のことをいいます。
簡単に言うと、皆が一斉に仮想通貨を送金するからトランザクションが詰まってしまうという問題です。
仮想通貨人気が爆発した昨年末は、イーサリアムやビットコインの送金手数料、送金時間がかなりかかったりしましたよね。
Dappsも取り扱うデータが増えるにつれ、この問題の発生が懸念されています。
取引を行うごとにGasを支払う必要がある
スマートコントラクトを採用している通貨は何種類かありますが、イーサリアムでいえばDapps上で何かアクションを起こすたび、手数料としてGasと呼ばれる燃料を支払う必要があります。
スマートコントラクトにより、すべての行動が記録されるというメリットもありますが、手数料の高さはダップスの大きな課題の一つといえます。
ちなみにEOS(イオス)というスマコン通貨(スマートコントラクト機能を持つ通貨)は手数料が無料のようです。
トークン価値の担保
Dappsのメリットを説明する際に、運用すれば報酬としてトークンが貰えると説明しました。
言い換えれば、Dappsを維持させるためにはトークンの価値を持続させることが必要です。
トークンの価値がなくなれば報酬をもらう意味がなくなり、誰も参加しなくなってしまいます。
また提供しているサービスが悪いと「需要が減る → それに伴いトークンの価格が下落 → 参加者が減る、サービスが成り立たなくなる」という問題も考えられます。
どんな種類のDappsがあるの?
ゲームのDappsは皆さんもご存知だと思います。ただゲーム以外にも、様々な用途でdappsが利用されていることはご存知でしょうか?
分散型取引所(DEX)
分散型取引所(Decentralized Exchange)は中央管理者を介さず、個人間で仮想通貨のやり取りができる取引所のことです。
中央集権型の取引所とは違い、不要な手数料を取られることがなくハッキングのリスクもありません。
さらには、内部の人間による意図的な資産の横領、詐欺の心配もなくなります。
ただ技術的に新しい取引所のため、取引板が薄く流動性が低いといった問題があります。
代表的なDEXは、「Cryptobridge」「イーサデルタ」「KyberNetwork」などです。
ワークス系Dapps
フリーランス向けなどの仕事情報サイト(クラウドワークス)などは、働く人と働いてもらった人の間で仲介料が発生します。
これに対し、Ethlance(イーサランス)と言うワークス系Dappsは、その仲介料をなくし、報酬といった金銭の移動全てがブロックチェーン上で管理されます。
その他
ほかにも、クラウドストレージ、音楽共有アプリ、IOTデバイス共有アプリ、市場予測アプリ、医療情報管理などDappsには様々なものがあります。
スマホなどで見られるアプリに色々なものがあるように、ダップスにも様々な種類のアプリが開発されています。
代表的なDappsゲームをいくつか紹介
上で紹介したようにDappsには色々なものがありますが、今回は「ゲーム」のDappsをメインに紹介したいと思います。
イーサリアムベースのDappsゲームです。
オンラインで猫を育て、猫同士を交配で希少度の高い猫を産ませると、ETH(イーサ)で販売することが出来ます。(珍しければ珍しいほど高い価格で取引されます。)
去年の11月にローンチされ、一時はイーサの送金詰まりを引き起こすほどの人気が出ました。
ちなみに1000万円で売れた猫もいるようです。
Etheremon(イーサエモン)
ポケモンに酷似しているDappsゲームです。
モンスターを捕まえ、成長させ、バトルしてお金を稼ぎます。モンスターの売買も可能です。
モンスターの数は決まっており、一定数のモンスターが販売されると、手に入れる手段がなくなります。
そのため、モンスターに価値が生まれ、売買が成立するという仕組みです。
BitPet(ビットペット)
ウサギを集めて繁殖させ、育ててレースに勝てば報酬が貰えます。
クリプトキティーズの猫と似たような感じですね。
こちらもレアなウサギを高値で売買することができるゲームです。
今後の見通しと将来性
Dappsは、始めるまでとその利用に費用がかかり、今はまだ敷居が高い部分が多いです。
しかしその革新的な技術から、今後色んな企業が参入すると予想されています。
そして、これからDappsを使ったビジネスがドンドン巨大化していくかもしれません。
今はイーサリアムが主流ですが、リスクやネオ、クアンタムやイオスといったプラットフォームも、Dappsの開発をガンガン進めています。
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