突然ですが、最近このような見出しのニュースをよく見かけると思いませんか?
「ETFが市場に与える影響とは!」
「ETFが承認されると価格が爆上げする!?」
何か見たことあるような3文字。
みなさんはこの「ETF」とは何かご存知ですか?
また新しい通貨でも出たのかー、程度で流していてはいけませんよ。
このETFは、これからの仮想通貨を左右する重要な○○なんです!
そこで、ここでは「ETFとは一体何なのか」そして「仮想通貨にどのような影響を与えるのか」を解説したいと思います。
わかりやすく丁寧に解説していくので、ぜひ上から読んでいただけたらと思います。
(↑始めにインヴァスト証券による「ETFって何?」を見てみて下さい。以下で説明する内容がよりがわかりやすくなると思います。)
ETFとは?
ETFとは、「Exchange Traded Fund」の略称です。
日本語でいう上場投資信託、つまり「取引所で取引できる投資信託」を意味します。
このETF(上場投資信託)は、「株式」と「投資信託」の両方の特性を持った、株のように誰でも自由に売買ができる金融商品です。
またETFは、指数(インデックス)に連動して運用され、その種類には株式、債券、不動産、通貨、コモディティ(商品)と様々なものがあります。
指数(インデックス)とは、市場全体の動きを表す指標をいいます。価格から市場全体の動向を数値化したもので、株式や債券、コモディティといった様々な市場を数値化したものです。
株式でいえば、日経平均と連動する「日経225連動型上場投資信託【東証コード1321】」
これは日経平均に投資する、つまりは「日本の企業全体=市場」に投資するという商品です。
そのため、市場が好調だとETFの価格も上がります。
また、企業への投資に必要な知識などいらないので、ETF(上場投資信託)は、初心者でも始めやすい商品といわれています。
投資信託とは?
上で、ETFとは「取引所で取引できる投資信託」とご紹介しましたが、そもそもこの投資信託とは何でしょうか。
投資信託とは、①投資家から資産を集め、②それをプロが運用し、③出た利益を投資家に還元する、という金融商品です。
個人では運用が難しい資産を、プロに任せることで利益を出してもらえるので、かなり人気の高い投資方法となります。
(↑投資信託協会の解説図)
他にも、投資信託は様々な商品に「分散投資」されるので、リスク回避が行える投資でもあります。
ただしデメリットもあって、手数料や運用がうまくいかないといった、資産がマイナスになるという可能性もゼロではありません。
(また投資信託を販売する証券会社や信託銀行にも、利益の一部を支払う必要があります。)
そしてETF(上場投資信託)は、このような投資信託を、取引所を介して「リアルタイムで取引できる」というものです。
- 投資信託の銘柄例
- ひふみプラス
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- 野村インデックスファンド
- ニッセイ外国株式インデックスファンド、など
ETFのメリット
ETFのメリットは大きく分けて3つあります。
1つ目は、ETFが「取引所で自由に売買ができる」という点です。
ETFは、市場が開いている間は株式と同じように取引ができ、「指値注文」や「信用取引」も行うことができます。
2つ目に「コストが投資信託より低い」という点があります。
投資信託を利用する場合、一般に「信託報酬」という運用に対する手数料を払います。
ETFではこの信託報酬が、①「販売会社に払わなくてよい」②「企業調査といったコストが少ない」という点で、割安となっています。
3つ目は、「企業に詳しくなくても、気軽に分散投資ができる」という点です。
ETFは、日経平均といった指数、市場に投資をするので、個々の企業について詳しい必要がありません。
また、ETFは市場全体に投資するという、リスク分散(※)といった特徴を持ち、気軽に分散投資を始めることができます。
※ 企業によっては、価格が上がるものもあれば、下がるものもあります。ETFはこれら「全体」に投資するという点で、リスクの分散が行えているのです。
ETFのデメリット
ETFのデメリットは大きく分けて3つあります。
1つ目は、ETFには「売買(購入)手数料が発生する」という点です。
一般の投資信託とは異なり、ETFでは取引を行うつど手数料を払う必要があります。
そのため取引を重ねるほど、ETFのメリットであるコスト安を相殺してしまう可能性があります。
2つ目は、「再投資や積み立てができない」という点です。
投資信託では、分配金が再投資され、長期で持つほど利益が倍増していくといった特徴があります。
一方、ETFはこの再投資が行われないので、純粋に取引による「売買差額(キャピタルゲイン)」を狙うしかありません。
また自動積立などもないので、利益の出し方は、すべて自分の取引次第となります。
3つ目は、「最低投資額が大きい」という点です。
ETFは投資信託と比較すると最低投資額が大きく、ETFを始めるには、ある程度の資金が必要となってきます。
仮想通貨におけるETF
さて、これまで長々とETFについて話をしてきましたが本題はここから。
それでは、仮想通貨におけるETFとは一体どのような仕組みとなるのでしょうか。
始めにこれまで説明してきた内容を、仮想通貨に当てはめてみましょう。
まず「企業への投資」を「通貨(プロジェクト)への投資」と捉えます。
つまり、「仮想通貨市場」全体の動きを表すインデックスと連動する投資信託(ファンド)を、リアルタイムで取引できるようになるということです。
仮想通貨では、このインデックスと連動する商品には「インデックスファンド」というものがすでにあります。
このインデックスファンドとETFの違いは、インデックスファンドが一般の投信信託と同じように、売買が1日1回、取引方法に制限があるという点です。
ETF(上場投資信託) | インデックスファンド | |
---|---|---|
信託報酬 | 安い | 高い |
売買価格 | 市場の価格で決定 | 基準価額※ |
売買のタイミング | いつでも | 1日1回 |
取引方法 | 指値注文、信用取引など | なし |
(※基準価額は、純資産総額(投資家に帰属する額)/総口数(取引単位)で計算されます。)
ちなみに、仮想通貨のETFは現時点ではまだ承認されていません。
では、このETFが承認されると一体どのような影響が出るのでしょうか。
ETFが承認されるとどうなる?
ETFは、証券取引委員会に運営の申請し、申請が承認されて初めて運営が行えます。
過去には、アメリカの取引所「Gemini(ジェミニ)」やブロックチェーン企業「SolidX」が、米証券取引委員会(SEC)にETFの申請を行っていますが、いずれも否決されています。
(↑映画「ソーシャルネットワーク」でもお馴染み、ジェミニを運営するウィンクルボス兄弟です。)
また7月には、再度ジェミニが、そしてシカゴ・ボード・オプション取引所(CBOE)がETFのライセンス申請を行いました。
そして、このETF申請のニュースを受け、6500ドルほどだったビットコインが、一時8000ドルにまで高騰します。
このことから、ETFに対して市場が大きく期待しているのがわかりますね。
しかし、市場はなぜこれほどまでETFの承認に期待するのでしょうか。
理由①:機関投資家の資金が流れる可能性がある
ETFの承認に市場が期待する理由に「機関投資家」の資金が流れる可能性あるという点があります。
この機関投資家とは、顧客から預かった資金を使って、巨額の資産の運営や管理を行う法人や社会団体をいいます。
先にあげた投資信託もこれにあたり、他には保険会社や年金基金などもそうです。
この機関投資家は、顧客の資金を預かって資産の運用を行っているので、価格変動の激しい仮想通貨への投資にはかなり慎重となっています。
しかし、もしETFが承認されると、リスク分散といった特徴を持ち合わせるETFは、機関投資家にはかなり魅力的な商品となります。
そのため、機関投資家が運営する多額の資金が仮想通貨に流れるとされ、価格が一気に上昇すると見込まれています。
理由②:過去ETF上場で相場が大きく上昇
もう一つの理由に、過去に金のETF承認によって価格が高騰したという例があります。
2004年、世界最大となる金のETFが上場した時、当時450ドルだった価格が、7年後には2000ドルにまで上昇しています。
金はかなり安定したアセットとされているため、もしそれがビットコインならどうなるのか?という話です。
ETFの動きはチェックしておこう
上で紹介したように、ETFが市場に与える影響や値動きというものは、かなり大きいとされています。
そのため、ETFが承認されるかといった情報は、常にチェックするようにしておきましょう。
ちなみに、ジェミニが申請していたETFが、7月27日に否決されビットコインの価格が急落しました。
このように、悪材料となる可能性もあるので、これから「ETFという言葉」に敏感になっていって下さい。
最後に、上の図は日本の株式におけるETF運用資産残高です。
これを見てもわかるように、ETFは年々その需要を伸ばしています。
もしETFが承認されると、このように仮想通貨の市場も大きくなっていくいくはずです。
仮想通貨でもはやくETFの認可が下りて、もっと市場を盛り上げてほしいですね!
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