2017年のビットコイン市場は、大きく盛り上がりましたね。12月8日には価格が200万を突破し、数か月前までは数十万円だったのにと思う方もいるかもしれません。
ビットコインの話題は価格だけにとどまらず、今年は8月の分裂騒動を始めとする「ハードフォーク」という言葉をよく聞く年でもありました。
そして12月には、Bitcoin Silver(ビットコインシルバー)やSuper Bitcoin(スーパービットコイン)など、そのハードフォークが立て続けて起こると言われています。
そこで今回は、12月25日に分裂するとされる「Bitcoin God(ビットコインゴッド)」についてその特徴を徹底的に解明したいと思います。
Bitcoin God(ビットコインゴッド)とは?本当にフォークが起きるの?
ビットコインゴッドは、中国の有力マイナーChandler Guo(チャンドラー・グオ)氏が、中国最大のメッセージアプリ「微信(ウェイシン)」でそのプロジェクトを明らかにさせたとして話題となりました。
Bitcoin God (GOD) will be forked off the main bitcoin chain at the block height of 501225, which will happen on December 25h to be symbolic of me giving candy to all Bitcoin Holders. The total amount will be 21 million. No pre-mine. pic.twitter.com/4T2lwojYTr
— Chandler Guo (@ChandlerGuo) 2017年12月4日
グオ氏はエンジェル投資家としても知られ、ビットコインやイーサリアムクラシックのコミュニティでは大変な著名人でもあるため、今回のビットコインゴッドは大きな注目を浴びています。
しかしビットコインのフォークに関しては、憶測や出まかせも多く本当に分裂が行われるのかとユーザーが振り回されることもあります。
これに対し、ユーザーが「このフォークは本当それともジョーク?」という問いをグオ氏に投げたところ、グオ氏は自身のツイッターで「本当だ」と述べています。
その後も自身のツイッターでいくつかの詳細を発表しており、この仮想通貨界の著名人によるフォークは、まず間違いなく起こるといわれています。
ビットコインプラチナムは詐欺の可能性が高そうですが、ビットコインゴッドは発言者も著名人だし、信憑性がありそうですね。ちなみにビットコインゴッドの公式サイトは「https://www.bitcoingod.org/」こちらです。
Bitcoin God(ビットコインゴッド)の特徴
それでは、ビットコインゴッドの特徴を見ていきましょう。
ビットコインゴッドは、現在行われている数多くのフォークを「カオス状態にある」とし、この混乱を終わらせるために開発されたといっています。
またビットコインゴッドを主導するグオ氏は、「クリスマスに、ビットコインサンタがビットコインを持っている人にキャンディーを配る」と、ビットコインゴッドの付与を発表しました。
現在このビットコインゴッド(GOD)は「1BTC=1GOD」で付与されるといわれており、バイトム(BTM)、クアンタム(QTUM)、ネオ(NEO)の保有者も、同様にゴッドの付与が行われるとあります。
ではそのビットコインゴッドの特徴を見ていきましょう。具体的には4つが挙げられます。
- プレマインが行われていない
- トークンを追加発行しない
- スマートコントラクトが導入される
- ゼロ知識証明が採用される
プレマインが行われていない
プレマインとは、仮想通貨が上場される前に開発者が一定量の通貨を採掘することをいいます。
このプレマインの目的は、事前にマイニングした通貨を上場のタイミングで売却するというものです。
そのため、開発者にしか利益が出ないこともあり、あまりにプレマインの量が多いと利用者からは不満が出ます。
しかし、ビットコインゴッドではプレマインが一切行われないとのことで、あくまで開発者ではなくユーザーのための通貨ということです。
トークンを追加発行しない
ビットコインゴッドの発行上限は2100万枚とされ、分裂時に保有するビットコインと同じ量のトークンが分配されるとあります。
そして、トークンを追加発行せず、付与されなかった残りは公正なシステムを持って分配するとしています。
ビットコインゴッドはこれを、「他のフォークが企業の利益を追求するのに対し、完全にユーザーが運営するものだ」と強調しています。
スマートコントラクトが導入される
ビットコインゴッドは、2018年に「スマートコントラクト」を導入すると発表しています。
スマートコントラクトとは、イーサリアムで初めて導入されたもので、あらゆる契約情報を自動的に実行、保存できる機能です。
ビットコインの場合、ブロックチェーン上ですべての取引記録が管理されていますが、スマートコントラクトを導入することで、取引に加え契約内容まで管理することができます。
これにより、取引のトラブルや訴訟も減少するといわれており、自動化によるコストの削減にもつながります。
ゼロ知識証明が採用される
ビットコインゴッドは、スマートコントラクトに加え「ゼロ知識証明」も採用すると発表しています。
ゼロ知識証明とは、通貨が送信されたという事実のみが記録され、送受信に使用するアドレスや送金額などを隠すことができる暗号技術の一つです。
これは、仮想通貨Zcashにも採用されている技術で、昨今問題とされている仮想通貨の匿名性を実現することができます。
どの取引所で対応される?
どの取引所もまだ正式に対応するといった発表は行っていませんが、ビットコインゴッドの公式ページには、サポートに好意的な取引所が載せられています。ぜひチェックしておきましょう。
ビットコインゴッドのサポートを表明している取引所
数々のフォークに対応してきた「Binance」も、サポートに前向きなようですね。
これまでも、ビットコインキャッシュ(BCH)、ビットコインゴールド(BTG)、ビットコインダイヤモンド(BTD)に対応してきた事例もあるので、可能性は高そうです。
また分裂からの付与や対応が最速ともいわれている「Yobit」もここの一覧に挙げられています。
先日分裂したスーパービットコイン(SBTC)も即座に対応しているので、こちらも期待大です。
フォークコインを狙うなら間違いなくBinance(バイナンス)
ハードフォークの対応スピードで選ぶならYobit(ヨービット)
まとめと今後の見通し
今回は、ビットコインゴッドについてまとめてみました。
イーサリアムの「スマートコントラクト」だったり、Zcashに見られる「ゼロ知識証明」だったり、他の通貨のいい所を色々凝縮したような通貨でした。
またプレマインもなく、ユーザーとコミュニティによって展開されるとのことで、従来のフォークコインとは少し異なるようです。
どちらかといえば、企業や個人の決済に着目して開発された仮想通貨ともいえるでしょう。
これから多くのコインがハードフォークされる予定ですが、ビットコインゴッドが掲げている目的でもある「現在のフォークラッシュを終らせる」結果となるのでしょうか。12月25日に分裂予定ということで注目です!